Microsoft Windowsの世界では、 ウインドウの枠やボタンの形状といった外観はMicrosoftが提供している ものしか利用できません。 一方、UNIXの世界ではウィンドウの表示や管理を行っているシステム自体が フリーソフトで入れ替えが可能なため、設定の自由度の高いソフトを入れておけば 徹底的なカスタマイズが可能です。
しかし、逆に言うとUNIXの世界では見た目の標準というものがないので、 初心者にとっては何を覚えていいのかわからず、とっつきにくい世界でした。 そのため、標準的な環境をつくろうという動きがあり、PC UNIXでは GNOME(ぐのーむ)とKDEという2つのデスクトップ環境が現在主流です。 Vine LinuxではGNOMEが標準のデスクトップ環境として採用されています。
GNOMEの設定の変更は「GNOMEコントロールセンター」で行います。
ここでは、タイトルバー、ボタンなどによるウィンドウの操作全般を担当する ウィンドウマネージャ「Sawfish」の外観の設定を変更してみましょう。 「プログラム」→「デスクトップ設定」→「GNOMEコントロールセンター」→「Sawfishウィンドウマネージャ」→「外観」です。
absolute-eというスタイルを選択すると、こんな感じになります。
ウィンドウの枠やボタンだけでなく、 ウィンドウ内のスクロールバーやボタン、パネルの色なども変更することができます。 ただし、日本語環境ではフォントの関係でちょっと不安定になることもあります。 「プログラム」→「デスクトップ設定」→「テーマセレクタ」です。
試しに「Iceberg」というテーマにして「試行」ボタンを押すとこのようになります。
注意! 「戻す」ボタンを押すと文字化けしたエラーが出ることがあります。
そうなるとデスクトップ全体が文字化けしますが、 動揺せずに別のテーマを選択すれば復帰します。
ただし、以下のようなエラーが出たらあきらめましょう。
なお、http://www.themes.org から新しいテーマをダウンロードすることもできます。
ファイルマネージャとは、Windowsの「エクスプローラ」のようなものです。 「プログラム」→「ファイルマネージャ」で起動します。
「/home/アカウント名」が表示されている状態になります。 (注: UNIXの世界では、Windowsの「¥」は「/」と書きます) ここがあなたの「ホームディレクトリ」です。 Windowsでいうと「マイ ドキュメント」のようなもので、 通常の作業はこの「ホームディレクトリ」の下で行います。
左にフォルダの階層構造が表示されているのがエクスプローラと似ていますが、そこをよく見ると「C:」といったドライブが存在せず、 1つの階層構造になっていることが分かります。 UNIXの世界では、ディスクが複数ある場合に、ディスク全体を1つのフォルダとして階層構造に組み込みます。 その操作を「マウント」といいます。 階層のどこにマウントするかは任意に決めることができます。
ここで、ホームディレクトリの下に「public_html」という名前のフォルダを作りましょう。 ワークショップIのHTMLのテーマのときにも、fs01のホームディレクトリで「public_html」というフォルダを作りました。 あれと同じことをしようというわけです。 この「public_html」フォルダをトップの階層から書くと、 「/home/アカウント名/public_html」となります。 これをフォルダ「public_html」のフルパス名といいます。
次に、左のツリー表示で「/home」を選択し、 右のファイル一覧で自分のアカウント名のフォルダを右クリックし、 プロパティを見てみましょう。 どのような設定になっているでしょうか。 ここでは「public_html」へのアクセスを許可するため、 フォルダ「/home/アカウント名」のプロパティの「実行」と書いてある列のボタンを押しておきます。